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メディア学科・勝野正博ゼミが日本広告学会「クリエーティブ・フォーラム2024」の運営サポートを行いました

  • パネルディスカッション

7月6日(土)、日本広告学会 クリエーティブ委員会が主催する「クリエーティブ・フォーラム2024」が目白大学研心館ホールで開催されました。今回はテーマを「クリエーターから見るメディアの再評価-広告主主導のメディアクロスから、消費者主導のメディアクロスへ-」と題して、近年、広告に直に触れない人への広がりを逆算してメディアを選定するケースが見られることを踏まえ、第1部の基調講演に続き、第2部ではパネルディスカションが行われました。

フォーラムの開催に際しては、メディア学部メディア学科の勝野正博ゼミがスタッフとして参加し運営のサポートを行いました。

クリエーティブ・フォーラム2024
学生レポート
第1部:基調講演

基調講演には、クリエーティブ・ディレクターの宇佐美雅俊氏(TBWA\HAKUHODO)と加我俊介氏(電通)、そして羽藤雅彦氏 (関西大学)が登壇されました。

「広告とメディアの幸福な関係」
クリエーティブ・ディレクター
宇佐美雅俊氏(TBWA\HAKUHODO)

宇佐美雅俊氏

宇佐美氏は「クリエイターから見るメディアの再評価」をテーマに講演されました。具体的な事例として、広告表現の規制をクリアするための工夫とユーモアを掛け合わせた漫画「ザ・ファブル」の屋外広告、都道府県別に表現を変えて話題となった漫画「東京リベンジャーズ」の新聞広告などの作品が紹介されました。広告対象であるコンテンツの特徴を吟味し、可視化しにくいメディアとのかけ算で、その内容とのつながりを活かしたアイデアが生まれることが印象的でした。

「二次接触まで見据えて効果最大化を狙う、クリエーティブアプローチ」
クリエーティブ・ディレクター
加我俊介氏(電通)

加我俊介氏

加我氏は、リーチやフリークエンシーなどの指標のみでメディアを評価する限界に触れ、クリエーターが「関心を引きつける」部分に責任を負うことにSNSが大きく関わる事を述べられました。具体的な事例として映画「約束のネバーランド」や漫画「ワンピース」などの作品を交え、「直接接触と間接接触」によってバズることで、直接で大きく目立たなくても、間接的にSNSなどで広がること。また「中心文脈と周辺文脈」の使い方、OOHの場合には解説しがいのある体験を意識するが、広告制作者を褒めるだけにならないように意識しなければならないというお話が印象的でした。

*OOH...Out Of Homeの略で、交通広告、屋外広告、チラシなど、家庭以外の場所で展開するメディアの総称。

「クチコミを広げる人とその動機」
羽藤雅彦氏 (関西大学)

羽藤雅彦氏

羽藤氏は、「なぜ口コミをするのか」という問いに関して、クチコミ研究の射程、積極的にクチコミする人はどんな人か、なぜクチコミをするのか、発信と共有の4つの視点から語られました。クチコミ活性化のアイデアは、ジョーナ・バーガーが提唱したSTEPPSのフローを念頭に検討するとよいのではないか提案されました。

*STEPPS...ソーシャル・カレンシー(Social Currency)、トリガー(Triggers)、感情(Emotion)、人の目に触れる(Public)、実用的な価値(Practical Value)、物語(Stories)

第2部:パネルディスカッション

第1部で登壇した3名にモデレーターとして佐藤達郎氏(多摩美術大学)を迎え、どのような考え方で広告企画を進めているか、広告研究で用いられる概念が広告実務でどの程度意識されるかなど、意見が交わされました。

学生スタッフの業務

今回のクリエーティブ・フォーラムには、メディア学科の勝野ゼミ生がスタッフとして参加しました。イベント運営マニュアルやシフト表の作成から当日の実施サポートまで、多岐にわたる業務を担当しました。

(学生スタッフ一同)