外国語学部

中国語学科

Department of Chinese Language Studies 新宿キャンパス

グローバル・ナレッジシリーズ

第29回:「外国語を仕事に活かすという事」

  • 外国語を仕事に活かすという事1
  • 外国語を仕事に活かすという事2
  • 外国語を仕事に活かすという事3

社会の第一線で活躍する方々を講師としてお招きし、実際のビジネス現場についてお話しいただく外国語学部連続講座「グローバル・ナレッジシリーズ」。2015年度よりスタートし、外国語学部の学生は学科・学年を問わず聴講することができます。
10月31日(火)は、中国語学科のアレンジのもと、NHKワールド・ラジオ日本(NHK RADIO JAPAN)ディレクターの犬飼俊介氏をゲストスピーカーとしてお招きし、「外国語を仕事に活かす」をテーマにお話しいただきました。

公共的海外向け外国語専門放送局であるNHKワールド・ラジオ日本は、英語、朝鮮語(ハングル)、中国語、インドネシア語、ビルマ語、ヒンディー語、アラビア語、フランス語など18言語によるニュースや番組を短波放送および携帯アプリ等で配信しており、中国語番組のリスナーは、中国大陸に限らず、台湾、香港、さらにはインドネシア、アメリカ、カナダ、ヨーロッパの華僑からにも広がるという説明がありました。犬飼氏はこういった職場環境で、日々番組を企画、提案し、制作しています。

犬飼氏は、早稲田大学で英文学を専攻し、シェイクスピアなど舞台演劇を中心とする中世の英語を勉強されていたそうですが、あるきっかけで中国に興味を持ち、上海にある復旦大学に留学、開発が進む上海での生活を通して、中国分野のマスコミの仕事に就きたいと考えるようになり、帰国後、就職活動にいそしんだそうです。
そのきっかけについて犬飼氏は、大学時代に映画監督を目指すも挫折した経験から、何か"武器"にできそうなものはないか?と、当時は学ぶ人がまだ多くなかったマイナー言語であった中国語に着目したとのことです。中国語を身に着けることで、自分の武器にしようと中国について調べ、数回の短期留学を経て長期留学へとつなげました。その生活の中で中国の広さや民族の多様性を知り、中国で見聞きしたことを自分なりに伝えてみたいという願望を持ち、現在の職に就くことを目指した、ということです。
また、就職活動についてもご自身の体験(度重なる失敗や面接など)を通して得た知見を語ってくださいました。その中でも「語学力そのものを問われるというよりも、"突然アイデアを出せと言われた時"や、"異質な文化に接した時"に、どう対処し、どう考えるかを見られる」というアドバイスが一番印象的でした。

学生による感想(レポートより一部抜粋)
  • 早いうちから自分の長所にできるスキルを習得することは、後々自分を助けてくれるのだと感じることができました。
  • 64時間も列車に乗ったという話から、あらためて、中国の大きさを感じました。
  • 就職活動は、「語学力」ではなく「どう考えるか」を見ていると感じた、ということが印象的でした。
  • 日本は電車に乗って移動しても、どこまでも街が続いているのに対して、中国は町が点であり、町と町の間には何もない空間が続くという話が印象的でした。
  • 言語はツールであり、その道具を使って何をするかが大事であるという事を再認識しました。
  • 自分のやりたいことを仕事にするためには何度ダメだしされても、アタックし続けることが大事だと思いました。
  • 自分では知らないところに中国と日本のつながりがいろいろあり、中国語を学ぶことでいろいろな道が開けるのだと感じました。
  • 中国語を武器として用いていく以上は、中国のことに常に興味を持ち続け、仕事に活かしていけるような情報に敏感でありたいと思いました。