外見からはわからないという意味で「見えない障がい」といわれる高次脳機能障害は、本人やご家族などの身近な人達にとってだけでなく、医療関係者にとっても理解や対応が困難なものです。まずは、症状を正しく理解することがとても重要であり、患者さん一人一人に合わせた、適切な対応が求められます。
本書は、さまざまな高次脳機能障害の原因、多彩な症状、評価の方法、対応・治療、具体例までが1冊にまとめられています。「ビジュアル大辞典」の書名どおり、各ページに写真やイラストが豊富に使われているだけでなく、内容も充実しており、メディカ出版の数ある増刊号の中で初めてカバーを付けて売り出すことになった書籍とのことです。
この中で、春原教授は学習障害の一つである「発達性読み書き障害」についての概説や、効果的なアプローチ、実際に発達性読み書き障害が疑われたケースの紹介(もちろん、誰のことか絶対にわからないように、内容は少し変えています)について担当しました。臨床で高次脳機能障害にかかわる多くの看護師・理学療法士・作業療法士、そして言語聴覚士にとって非常に役に立つ1冊です。
『リハビリナース増刊 ナース・PT・OT・ST必携! 高次脳機能障害ビジュアル大辞典』
監 修:大沢愛子
発 行:メディカ出版
発行年月:2020年9月