保健医療学部言語聴覚学科の春原則子教授が、失語症についての書籍『フレッシュSTのギモンを解決!失語リハビリQ&A』を刊行しました。
失語症は、大脳の病気やけがによって、聞いたことばを理解する、話す、読んだものを理解する、書くという、言語の基本的な4つの機能全てが損なわれる後遺症です。失語症になると、まさにコミュニケーションに大きなダメージを負うことになります。家庭や日常生活へはもちろん、職場や学校への復帰にも重大な影響を来します。
言語聴覚士は失語症のある方の機能や能力の回復を担う唯一の専門職です。しかし、失語症は個人によるさが大きく、その症状を正しく理解することは決して容易ではありません。そのため、臨床の現場に出ても、「失語症はわからない」と感じてしまう若い言語聴覚士もたくさんいます。
本書は、そのような若手の言語聴覚士が実際に抱いている失語症に対する疑問をたくさん集めて、それらを整理し、1つ1つの質問に丁寧に答えを示そうとしたものです。言語聴覚士が、さまざまな困難にさらされて苦労している失語症のある方たちをよりよい形で支援できるようになるための臨床力を上げることに役立つ1冊です。
『フレッシュSTのギモンを解決!失語リハビリQ&A』
著 者:森田秋子・春原則子
出 版:医歯薬出版株式会社
出版年月:2022年7月