6月17日(木)、保健医療学部言語聴覚学科の1年次生対象の「言語聴覚療法基礎演習」において、「なりたいST(言語聴覚士)像」の発表を行いました。
この科目ではこれまで、卒業生や言語聴覚士の資格を持つ教員、言語聴覚療法を受けた方・ご家族からのお話を聴き、言語聴覚士の仕事や役割について学んできました。また、スピーチの仕方についても学び、表情や話す速度、声の大きさ、抑揚など、「人に伝える話し方」を練習してきました。今回の発表では、言語聴覚士についてこれまで学んだことと自ら調べたことから、今の時点で目指したい言語聴覚士像をまとめ、1人2分の持ち時間でスピーチを行いました。
発表前の学生はやや緊張した面持ちで、不安な様子でした。しかし、発表が始まると、しっかり顔を上げ、これまで学んだ「人に伝える話し方」を実践して、はっきりとした口調、適切な発話速度で意見を述べていました。
「患者さんやご家族の気持ちに寄り添える言語聴覚士になりたい」「病気や障がいとは関係なく、人として接したい」――これらは、多くの学生が述べていた意見です。また、「言語聴覚士である前にまず人として信頼されたい」「この人に診てもらえてよかったと思われる言語聴覚士になりたい」「精神面も支えたい」といった内容が発表されました。多くの学生さんが、将来、自分がお会いすることになる相手の方を「患者さん」としてではなく「一人の人」ととらえようとしていることがうかがえました。医療従事者は高い専門性があるがゆえに、時に患者さんを「一人の人」としてとらえることが難しくなることもあります。1年生には、これから専門領域の学習が進んでも、4年間の大学生活を経て言語聴覚士になっても、今の気持ちを忘れないでいてほしいと思います。
入学して2カ月、1年生は慣れない大学生活の中でさまざまなことを学んでいます。1回の授業や1日では変化は見えなくても、振り返るとそれぞれが大きく成長していることがわかります。今回の「なりたいST像」の発表においても、学生たちの"大きな成長"を感じることができました。
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堂々と発表する学生 -
他の学生の発表に聞き入る学生たち