保健医療学部言語聴覚学科では、4年次の臨床実習や、言語聴覚士として働くために必要な臨床力を上げるため、「臨床実習特講Ⅰ~Ⅳ」という専門教育科目を行っています。
12月1日(水)の「臨床実習特講Ⅳ」で、3年生が失語症のある当事者6名の方と会話をさせていただきました。この4月から失語症を学んでいる3年生が当事者の方と直接会話をするのは、7月の「臨床実習特講Ⅲ」での会話演習以来、2度目の機会となりました。当事者の皆さんは全員、本学科教員とのつながりのある方々で、6名のうち2名の方が初参加となりました。
今回、学生は授業で学んだICF(国際生活機能分類)をもとに、当事者の方の全体像(その方の病気や生活、参加活動など)をとらえることを目標に、実際の臨床に近い会話ができるように心がけました。失語症のある方ということで、絵や文字を用いるなど当事者の方に合わせたコミュニケーション方法を意識して会話できている学生もいて、成長も垣間見えました。
コミュニケーションに困難のある方たちを支援する言語聴覚士にとって、会話力は当事者の全体像や想いを把握するためにとても重要な力です。学生たちは、少しでも自分たちの会話力を向上させようと、一生懸命頑張っています。今回の経験は、大変貴重な学びの機会となりました。この学びが、来年度から始まる臨床実習につながっていくことを期待しています。
ご協力いただいた当事者の方からは「楽しかった、ありがとう」というお言葉もいただきました。言語聴覚学科では教員だけでなく、当事者の皆さまのお力をお借りしながら、将来の言語聴覚学士の卵の育成に取り組んでいます。
小林氏、下山氏、中里氏、平塚氏、三品氏、渡部氏(50音順)、付き添いのご家族の皆さま、ご協力いただきありがとうございました。
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「書いて伝え合う」重要性をあらためて学ぶことができました -
学生の質問に、一つひとつ丁寧に答えていただきました