1月13日(木)、鵜飼リハビリテーション病院(愛知県名古屋市)と、目白大学さいたま岩槻キャンパスをオンラインで結んで、保健医療学部言語聴覚学科「地域言語聴覚療法学」の授業が行われました。
池田博之氏は、東京海上日動の東海・北陸業務支援部担当次長 兼 人事企画部人権啓発・ダイバーシティ推進室参事、そして「笑顔の授業」リーダーです。当日は、この「笑顔の授業」を池田氏と一緒に行っている言語聴覚士の森田秋子氏と伊藤梓氏もご出演くださいました。
池田氏は約6年前、営業のリーダーとして大手企業を担当し、多忙な日々を送られていました。そんなある日、突然、池田氏を脳梗塞が襲いました。病院で目覚めた時には、「妻の名前がでてこない」、LINEのメッセージは内容が理解できず、「どうして読めないのだろう」と感じたそうです。失語症という後遺症です。
失語症は、聴いて理解する・話す・読んで理解する・書く、の基本的な言語機能がすべて損傷をうける重大な後遺症です。コミュニケーションに支障が出るため、多くの人は発症後の復職が困難です。
しかし、池田氏は、さまざまな苦悩を抱えながらも、諦めない強い気持ちでリハビリテーションに取り組み、約3年前に復職しました。そして、会社の方々の協力のもと、この「笑顔の授業」が始められ、今では全国の言語聴覚士養成校や学会などで、ご自身の体験を伝える講演活動をされています。
発症から現在までの池田氏の歩みと、力強く支援してきた奥さまや言語聴覚士のお話は、学生の心にとても響いたことと思います。
池田氏は、言語聴覚士は「戦友」、「学生さんは失語症を深く理解するために、失語症のある方と正面から向き合ってほしい」とメッセージをくださいました。学生は、失語症のある方にとって、言語聴覚士の存在がいかに大きいか学ぶことができたと思います。
池田氏、森田氏、伊藤氏、本当にありがとうございました。
失語症に少しでも関心を持たれた方は、特集番組をYouTubeにて視聴できますので、ぜひご覧ください(池田氏もご出演されています)。
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学生は自宅からリモートで参加 -
言語聴覚士の森田秋子氏
(鵜飼リハビリテーション病院)