保健医療学部言語聴覚学科では、より実践的な力を身につけることを目的に「臨床実習特講Ⅰ〜Ⅳ」という専門的な科目を設置しています。
7月8日(金)に行われた「臨床実習特講Ⅲ」では、3年生が失語症のある当事者の方6名と会話する機会を設けました。
これまで会話について勉強や実践を重ね、さらに現在、失語症について学んでいる3年生にとって、当事者の方々との会話は、どうしたらお話をうまく引き出せるか、どうしたら自分の話が伝わりやすくなるかを考え実践するという、机上の学習にとどまらない深い学びの場となりました。
当初は緊張していた学生たちも、当事者の皆さんの暖かさに触れ、自然な表情で会話できるようになりました。当事者の方からは、「あ~楽しかった。もっと話したかったのに時間が短いよ」というお声もいただきました。
授業後、学生からは「講義を聴いて、想像していたよりも多くの工夫が必要だと感じ、もっと関わり方を学びたいと思った」といった感想が聞かれました。伝えたいことがうまく伝えられない、言われていることが理解しにくいといったコミュニケーションに困難さをかかえる方々を支援することの大切さと難しさを理解し、ますます意欲をかき立てられたようでした。
学生たちは、今はまだ言語聴覚士の卵ですが、さまざまな学びを通して、当事者やご家族の方に寄り添える言語聴覚士になってほしいと願っています。
今回、お越しいただいた当事者の皆さま、ご協力いただいたご家族の皆さまに心より感謝申し上げます。