保健医療学部言語聴覚学科では、机上の学習にとどまらず、より実践的な力を身につけるため「臨床実習特講Ⅰ~Ⅳ」という専門的な科目を開設しています。
11月1日(水)の「臨床実習特講Ⅳ」は、失語症のある当事者6名にご協力いただき、演習が行われました。
今回は「臨床実習特講Ⅰ~Ⅲ」で学んできた会話の技能を生かして、「会話を通して言語聴覚療法を行う上で必要な情報収集を行う」という実践的な内容でした。
演習に先立って学生たちは、リハビリテーションの領域で必須の「国際生活機能分類(International Classification of Functioning, Disability and Health,ICF)」について学び、また質問の仕方や掘り下げ方などについて教員を模擬患者とした演習を行いました。今回はこれらの学びの実践という位置付けです。
学生たちは、グループごとに当事者の方からさまざまなことを教えていただきました。終了後には、「今までの学びを生かして、自然な話題転換が行えるようになった」「楽しく会話をするのとは異なり、情報を集めるための会話をすることが難しかった」といった感想が聞かれました。
今までの学びが生かせるようになってきた喜びや、臨床を想定して実践的に会話することの難しさなど、それぞれの学びにつながったようです。
一つ一つの経験と出会いを糧に、当事者やご家族の方々と真摯に向き合えるすてきな言語聴覚士になっていってくれることを教員一同、楽しみにしています。
ご協力いただいた当事者の方、ご家族の皆さま、どうもありがとうございました。
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真剣に当事者の方のお話を伺う学生たち -
おもわず笑顔もこぼれます