人間学部児童教育学科の田尻信壹教授が分担執筆した『国際理解教育と多文化教育のまなざし』(全480頁)が、4月15日に刊行されました。
本書は、従来国際理解教育、多文化教育と呼ばれてきた教育領域の理論と実践に関する近年の内外の研究成果を収録した論集です。また、本書は29章から構成されており、日本のみならず、中国、台湾、韓国、米国、デンマークの研究者が執筆に参加しています。
田尻教授は、第6章「インドネシアの環境教育教科書を読む―日本の公害を教材化したPendidikan Lingkungan Untuk Tingkat SMP―」を執筆されました。
この教科書はインドネシア政府が地域教科として承認した教科「環境」の中学校用教科書で、JICAの草の根技術協力事業の支援を得て日本のNGO、インドネシア教育振興会(代表:窪木靖信)によって2019年に刊行されたものです。
田尻教授は、本教科書が環境教育を生物多様性と自然保護の問題として言及しており、地域社会の環境保全運動への参加・参画という行動を目指している点に着目し、SDGsの目標にも合致するものであると高く評価しています。
『国際理解教育と多文化教育のまなざし―多様性と社会正義/公正の教育にむけて―』
監 修:森茂岳雄
編 著:川﨑誠司・桐谷正信・中山京子
発 行:明石書店
発行年月:2023年4月