人間学部児童教育学科の田尻信壹教授が執筆に参加した、日本社会科教育学会編著『社会科教育事典[第3版]』(ぎょうせい、全480頁)が、2024年4月5日に刊行されました。
12年ぶりに大改訂されたもので、社会科研究・社会科教育に関わる190の項目について解説されています。本事典は「社会の変化や社会科教育学研究の進展を踏まえて、今の時代に相応しい内容」(「あとがき」参照)をカバーするものであり、先行研究の分析、多様な授業実践の紹介、教育課程行政や海外研究の動向など、社会科教育研究に係る最先端の知見を提供しています。
田尻教授は「『歴史総合』と『探究』」の項目を執筆し、平成30(2018)年版高校学習指導要領で新たに誕生した科目「歴史総合」の意義を探究の視点から検討しました。そして、同科目は「探究を深める未来の創り手」の育成を目指しており、これまで暗記科目と見なされてきた歴史授業の在り方を変革するものであるとの期待を述べています。
本事典は、「SDGs」「地球環境問題」「LGBT」「18歳成人」など、現代社会をどう読み解くかの項目が数多く掲載されています。「現代社会の基礎知識」ともいえる一冊であるので、本事典を卒業論文やレポートの執筆の際に活用することをおすすめします。
『社会科教育事典[第3版]』
編 著 者 :日本社会科教育学会
発 行:ぎょうせい
発行年月:2024年4月