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講師と記念撮影 -
講演を聞く学生
人間学部児童教育学科の細田幸希ゼミでは、算数・数学教育に関する理論に学びながら、それをいかに実践に具体化し応用できるかについて研究しています。
6月16日(月)、「児童教育学専門セミナーA」の時間に、韓国のDaegu Beomil Elementary Schoolの教諭である康孝民(カン・ヒョミン)氏をお招きして、算数・数学教育に関する研究の進め方や韓国の算数科授業の実践に関して講演(オンライン形式)をしていただきました。
康氏は韓国で小学校教員として働きながら、算数教育を専門とする研究者としても国際的にご活躍されています。
講演では、前半に先行研究を踏まえた研究課題の重要性や研究方法(量的・質的)の違いについて解説していただきました。後半では、韓国の小学校における算数科授業の実践例として、5・6年生の分数の指導について紹介していただきました。康氏は、韓国の子どもたちは分数の概念を理解するのに苦手意識をもっているため、授業において具体物による操作的な活動を取り入れるなどの指導の工夫をしていることを強調していました。また、授業で学んだことをノートに自由に書くという実践についても紹介していただき、韓国における算数科の学習を通した深い学びについて理解を深めることができました。
学生たちは以下のような感想を述べていました。
・研究テーマを細かくし具体化すること、概念規定、枠組みを構築してから事例に持っていく、研究ハンドブックを活用することが重要だと感じました。また、先行研究を通して、明らかになっていることはなにか、どの部分が課題となっているのかなど深く調べることが重要で、常に疑う必要があることを理解しました。
・ICTや教具を使いながら、どうしたら子どもたちに理解してもらえやすいのか考えて授業をする点では日本と韓国の共通点だと思いました。また、ブロックなどの教具を使って子ども達が楽しみながら授業を受けることは大切だと思い、自分も心がけていきたいと思いました。
今回の授業は、学生一人ひとりが算数・数学教育の国際的な理解を深めるとともに、卒業研究のテーマを考える上で、貴重な機会となりました。
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韓国の授業風景と教室 -
算数の授業で使われている教具の一部