1月21日(土)、社会学部地域社会学科<地域・ひとづくりコース>主催による「第16回地域フォーラム」が開催されました。コースの学生、入学予定者、地域住民、区職員ら130名近い参加者があり、さらに吉住健一新宿区長もご来校いただき盛会となりました。受付、会場設営、マイク回し、タイムキーパー、総合司会など、全て学生サポーターによる協力で進めることができました。
今回フォーラムでは「サッカーを通じた社会創造の可能性―クリアソン新宿の挑戦―」と題し、日本フットボールリーグ(JFL)の新宿サッカー協会代表チーム「クリアソン新宿」の取り組みに学びながら、サッカー(またはもっと広くスポーツ)を通じた地域活性化やまちづくり、社会創造の可能性について考えました。
クリアソン新宿は2013年に創業、2020年には新宿区と包括連携協定を締結し、新宿区を拠点にサッカーを通じた地域連携活動と社会貢献事業に邁進中。昨年10月には国立競技場で「新宿の日」を開催し、16,000人を超える入場者を集め、大きな話題となりました。
プログラムは、目白大学副学長(地域連携・研究推進センター長)の今野裕之教授と社会学部長の飛田満教授の開会挨拶からキックオフされました。
基調講演では、クリアソン新宿代表の丸山和大氏より、クリアソン新宿のビジネスモデルや価値創造ストーリー、新宿の特徴と課題の分析の上に立った地域課題解決型サッカークラブの構想と「新宿グローバルカップ」「新宿イキイキプロジェクト」「WE LOVE SHINJUKU! ACTION」などユニークな活動事例もご紹介いただきました。
パネルディスカッションでは、クリアソン新宿選手兼株式会社Criacao地域共創室の岩舘直氏とKPMGジャパンパートナーの土屋光輝氏にプレゼンテーションをいただきました。
岩舘氏にはJ2水戸ホーリーホックやJ1浦和レッズ時代の選手生活、クリアソン新宿に移籍してからの地域活動の様子など、スポーツ界のキャリアに関する貴重な体験談をお伺いしました。土屋氏からはスポーツアドバイザリーの視点から、クリアソン新宿の活動を外部から評価し、クラブが新宿の社会課題解決のために創出する社会的価値を可視化・定量化するプロジェクトをご紹介いただきました。
このあと、地域社会学科教員の司会で、丸山氏も加わってクロストークを行い、新宿への思い、サッカーと地域活動、サポーターとの関わり、ソーシャルキャピタルなどについて意見交換がなされました。
フロアとの質疑応答では、クリアソン新宿のホームゲーム運営をサポートするボランティア活動に参加した学生たちから感想が述べられ、また他の学生たちからも質問が寄せられ、最後に、ご来場いただいた太原孝英学長よりコメントをいただきました。
クリアソン新宿ではサッカー・スポーツを通じて新宿のまちを豊かにし、人と人をつなぐ地域課題解決型クラブをめざしており、フィールドワークや地域連携活動を通じて、地域の課題を現場で学び、地域社会の担い手を育てる「地域・ひとづくりコース」のポリシーと相通じるところがあり、今後も多方面での連携が期待されます。
学生たちからは以下のような感想を聞くことができました。
<学生たちの声>
- クリアソン新宿にボランティアとして参加して、新宿区が主催するイベントに参加する人々とつながり、地域を活性化する活動をしてみたいと思いました。
- スポーツには人の心を勇気づける力があることに改めて気づきました。スポーツ・サッカーを通じて地域・社会に貢献したいと思いました。
- 地域に密着したスポーツは、試合を盛り上げるだけでなく、その地域コミュニティを動かし人々をつなげることができることを知ることができました。
- 選手はサッカーをするだけでなく、社会人として社会・地域に貢献することを行い、選手が行うことによって多くの人々を巻き込むことができることが分かりました。
- チームのみなさんが地域のことを大切にしていること、またチーム一丸となって一つのことに向かって努力していることが伝わって来て、感じたことのないような感動を覚えました。
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パネルディスカッションの様子 -
フロアとの質疑応答