社会学部地域社会学科<地域・ひとづくりコース>の山口晋准教授のリレー連載記事が『地理』2023年1月号(古今書院)に掲載されました。
地理学の専門書を刊行する出版社の古今書院は月刊誌『地理』を発行しています。この雑誌で2021年から特集「日本の都市百選」が組まれ、山口准教授は他の5名の地理学者とともにリレー連載記事を執筆しています。
国内のさまざまな都市がそれぞれの執筆者の観点から取り上げられていますが、山口准教授は欧米の文化社会地理学で広く議論がなされている「アルコールの地理」に着目した、ユニークな都市記述をしています。
今回取り上げられたのは秋田市ですが、市内にある日本酒の酒蔵やそれを醸造する際に使用される酒米の生産、日本酒の消費のあり方について解説をしています。
山口准教授は秋田市のほか、これまでの連載記事で長野県塩尻市、東京都北区赤羽・大田区蒲田について「テロワール」や「都市の24時間化」といったキーワードを用いながら説明しています。この連載記事の一部は担当の講義でも示され、それもあってか山口ゼミでは都市の夜の盛り場や飲酒空間の丹念なフィールドワークによる卒業論文もみられるそうです。
山口准教授いわく「やや狭いテーマだが、よい卒業論文を書いてくれているのはうれしいこと。他大学の研究者に見せてもよい卒論と高評価なので後輩たちも頑張ってほしい」とのこと。
分厚いフィールドワークに基づいたユニークで良質な卒業論文が書かれることに期待したいと思います。
『地理』2023年1月号
発 行:古今書院
発行年月:2022年12月