秋晴れの11月12日(土)、社会学部地域社会学科<地域ひとづくり・コース>の山口ゼミが、2年次の演習科目「地域社会学応用演習Ⅱ」の一環として埼玉県鴻巣市、北本市、桶川市、上尾市の旧中山道のまちなみを歩く日帰りフィールドワーク(巡検*)を実施しました。
この演習では、人文地理学の古典であるエドワード・レルフ著『場所の現象学』(ちくま学芸文庫)の一部を輪読し、「場所(place)」や「没場所(placeless)」の観点から、古いまちなみや建築物の保存と活用について、あるいは郊外・ロードサイドの景観の実情について議論を重ねてきました。
今回は旧中山道の宿場町の痕跡や由緒ある寺社、レトロな建築物やモダンに改築された酒蔵などを見て歩いたり、実際にお話を伺ったりしました。
2年ゼミの学生は自ら関心のある場所やテーマについて事前に調べ、現地でそれについて説明をしました。また、この2年ゼミは参加をオープンにしていることから、山口ゼミ3年の学生も参加しました。
2年ゼミ生の別府翼くんは、旧桶川宿に江戸期から残る土蔵について調べての参加でしたが「その場所について事前に文献などで調べ、その後現場に訪れ、またそこでお話を伺うことでその場所についての理解度がさらに深まった。それを最終レポートの執筆に生かしたい」とコメントをしてくれました。
こういった巡検など現場に出ることを積み重ねることで現地調査の技量などを学び、より本格的なゼミ論文や卒業論文を書くことができるように期待したいと思います。
*フィールドワークの中でも特に教育目的が強いものを「巡検」といいます。