ファッション業界の最前線で活躍されている実務家をお招きし、マーケティングやブランドの事業戦略をお話いただく社会情報学科の「ファッションブランド・ケーススタディ」。
5月23日は鈴木準氏(元メーカーズシャツ鎌倉株式会社)にお越しいただき、アパレル業界の最新事情についてお話しいただきました。
講演の中ではご自身が人事と店舗開発に携わってきた経験をふまえ、「鎌倉シャツ」(※1)が成長を遂げた収益構造(SPAによるビジネスモデル)、コロナ禍におけるアパレル業界の現状、さらには就活生が習得しておくべきスキルについてお話しいただきました。
鈴木氏は大学時代から「いつかカメラマンになりたい」という夢を抱いており、その夢を実現するべく、現在はアパレルの企業経営を行いながら、アパレル業界のYouTube動画編集(※2)に携わっています。鈴木氏の緻密に計算されたプレゼンテーションや、就活において求められる本質的な能力についての話は、専門とキャリアを受講している2年生にとって示唆に富む内容でした。
講演後、アパレル業界に関心を抱いている受講生たちからさまざまな質問が出ており、あっという間の90分となりました。
(社会情報学科3年 佐藤陽和)
※1 1993年、鎌倉で「メーカーズシャツ鎌倉」誕生。「世界で活躍するビジネスパーソンをシャツで応援する」をモットーに、唯一無二の日本製のシャツを鎌倉から世界へ展開中。
※2 「干場義雅のMINIMAL WARDROBEチャンネル」
<受講生の感想・コメント>
- 就活で使えるポイントからアパレル業界の仕組みまで90分間の中で濃い内容の講義が聴けてとてもためになりました。冒頭の話の入りから、面白くて最後まで話にくぎ付けになりました。私たち学生にとっても分かりやすいように説明してくださり、ありがたい時間だったと感じます。
- しゃべり方に勢いがあるのに、内容はしっかりと理解できる。これがプロのしゃべりなのかと圧倒された。プレゼンテーション演習という講義をとっていて、そこで最終的に実演するので、今回の鈴木さんのプレゼンテーションが私の目標になりそうだと思った。
- メーカーズシャツ鎌倉はなぜ流通で革命を起こしたと言われているのかがわかった。SPAはどういうモノの流れなのか、メーカーズシャツ鎌倉の商品が消費者に届くまでの説明を通して理解を深めることができた。
- 圧巻のプレゼンテーションでした。プロの話術を目の当たりにし言葉が出てきません。本当に、90分の講義だったのかと疑うくらいに、一瞬でした。普通の講義と違うところは、はじめに雑談をした理由や、構成などを明かしてくださったということです。それをおこなってくださったことによって、学べるものが増えました。
- メーカーズシャツ鎌倉の企業戦略で一番印象に残ったのは、広告をいっさい出さずに口コミのみで広めたというお話です。最近化粧品や脱毛などの広告をよく見かけるのですが、企業案件として紹介している場合、紹介する側は良いことしか言えないと思うので信頼度が薄いなと感じ、逆に広告をSNSやネット、YouTube上でよく流れてくると安っぽいなと思ってしまいます。そのため口コミで広めるというのは、実体験を通した「良い」という意見が人から人へ直接伝わるものであり、信頼性が高いなと思いました。