社会学部の共通科目である「現代の社会2(フードブランド・ケーススタディ)」は、食品業界の実務家をお招きし、ブランド戦略やマーケティング戦略についてお話しいただく授業です。
11月30日(木)は、ハウス食品株式会社 食品事業本部 食品事業一部 ビジネスユニットマネージャーの山本篤志氏をお招きし「バーモントカレー開発ストーリー」をテーマにご講演いただきました。
1963年に発売されたハウス食品の「バーモントカレー」は、今年で誕生60周年を迎えたロングセラーブランドです。当時のカレーは辛く、さらっとした汁状のもので、主に大人の男性向けのメニューでした。
ハウス食品では、子どもや女性にもおいしいカレーを食べてもらいたいとの願いから、りんごとハチミツを入れたマイルドなバーモントカレーを世に送りだしました。その結果、ルウカレー市場で日本一売れているカレーになりました。
また今年は個食が増えている背景を踏まえ、1人で気軽に食べられるレトルトタイプのバーモントカレーを発売しました。
常に時代のニーズを読みながらお客さまに寄り添いながら、バーモントカレーを進化させていることがロングセラー化の秘訣でした。
学生たちからは以下のような感想が寄せられました。
<学生の声>
- 最初カレーは大人の男性向けで辛いものであり、そこに注目してハウス食品がりんごとハチミツを入れて家族向けにしたことを初めて知った。
- 60年前カレーは大人の男性が食べるものであり、「甘いカレーをつくっても絶対に売れない」との風潮があったにも関わらず、バーモントカレーを発売したのはすごいことだと思った。
- 現在実家から離れて暮らしているので、レトルトカレーの発売は本当にうれしい。
- バーモントカレーのブランド進化の過程を聞き、社会の状況に合わせて進化させてきたことが重要だと思った。
- カレーのパッケージについている辛味順位表は、ハウス食品が開発したというのは知らなかった。