5月18日(土)、目白大学新宿キャンパスにて「みんなで読みあう多文化絵本」が開催されました。
このイベントは人間学部子ども学科が主体となって行う地域連携事業「メジカフェ」の一環であり、イベントを企画した當銘美菜専任講師が所属する「難民プロジェクト絵本タスクチーム」が国立青少年教育振興機構子どもゆめ基金(国と民間の協力による支援)の助成を受けて行うものです。
当日は近隣の学童クラブの児童や地元の小学生1年~4年生の17名、保護者含む大人5名が参加し、當銘ゼミの学生10名が活動のサポートに加わりました。また、友人づてにイベントを知った台湾からの留学生も参加し、子どもと大人、そして学生たちの活発な交流によって、会場となった美術室からは賑やかで明るい声が響いていました。
- 13:00 地域の中の多文化を知ろう!
学生による、絵本「世界とであうほん」の読み聞かせ・スケッチブックシアタークイズ、活動の説明、本日取り扱う絵本の紹介 - 13:30 絵本を読む+感想を出し合う(絵や言葉で表現)
参加者がそれぞれ、10種類の絵本の中から好きなものを選び、好きなシーンについて絵を写したり文章で説明する - 14:10 全体共有、プラバン作成
當銘専任講師による、参加者がそれぞれ作成したカードの紹介(鑑賞)。その後、各自がカードをもとにプラバンを作成する - 15:10 多言語で歌う誕生日のうた + 写真撮影
参加者全員で歌詞カードを見ながら、みんなで英語・中国語・韓国語で誕生日のうたを歌う
学生たちは、子どもたちがスムーズに活動に参加できるように、一緒に絵本を探したり、読んであげたり、時には内容を解説したりして、積極的に働きかけていました。元気な子どもたちへの対応に追われる場面もありましたが、プラバン作成でトースターを扱う場面では注意が必要であること、危ないことをはっきりと伝え、子どもたちの動きを誘導するなど、メリハリのある対応が見られ、学生にとっても貴重な実践の場であることがうかがえました。
参加者コメント
保護者の方々より
- 好きな絵本の「好きな場面」を表現する活動が印象に残りました。人によりダイナミックな場面だったり繊細なところだったり、その感性について互いに感心し合う時間がとてもよかったです。もし時間があったら、皆さんが描いたものについて一言ずつ、皆さんのことばで解説を聞きたかった...けれど、先生が「これはあとで感想聞かせてね」と言ってくださったのは、子どもたちはうれしいだろうなと思いました。
- 学生の皆さんの気遣いがとても心地よく、子どもも楽しく参加していました。
- 大人もとてもとても楽しめました!
- 最初と最後にさりげなく外国語に触れる機会を作っていたことが印象に残っています。
- 子どもたちが絵本に親しんでいる様子を間近に拝見でき、ありがとうございました。また、学生の皆さんが明るく場を盛り上げようとされている姿勢が大変、好ましく感じました。
学童クラブ引率の先生より
先生方、学生の皆さまが優しく楽しく接してくださったおかげでとても楽しい時間を過ごすことができました。学童に帰ってきてからも子どもたちは、「次はいつ行くの?」「お兄さんお姉さんにまた会いたい」「楽しかった」と話しておりました!
當銘専任講師のコメント
ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。
今回のテーマ「みんなで読みあう多文化絵本」は、参加者がともに多文化絵本を読みあうことを通して、日本に住む多様な人々やその暮らしに関心をよせ、理解を深めると同時に、読みあいの場を共有する参加者の言語的文化的背景の豊かさや、日本の中の多様性に気づくことを目指し企画しました。
在留外国人が300万人を超え、「多文化共生」が現実となった今、改めて身近にいる外国籍住民の存在や背景に関心をよせ、異なる他者に対する自らの感情や思いに向き合うことも目的の1つです。今回のイベントが、子どもたちや保護者の皆さま、そして学生にとってそのきっかけとなったら幸いです。
本日の活動を通して出てきた課題や改善点について検討し、次回はより充実した内容で開催できるよう準備したいと思います。
人間学部子ども学科主催のメジカフェは、6月に親子イベント、7月に小学生向け夏休み自由研究講座「アートしよう!」&「科学遊びにチャレンジ」を予定しています。教員と学生が楽しい企画を準備していますので、ぜひご参加ください。