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赤ちゃんにとっての絵本の時間について学びます
人間学部子ども学科の専門教育科目「保育内容演習(ことば)」で、ブックスタートについて学びました。
ブックスタートは、「絵本」を「読み聞かせの体験」と一緒に、すべての赤ちゃんにプレゼントする活動です。1992年にイギリスで始まった活動は、日本でも2001年に導入され、現在では、全国の1122の自治体で実施されているそうです(2025年6月30日現在)。
授業の前半では、ブックスタートが生まれた経緯、各自治体における実際の活動の様子、赤ちゃんならではの絵本の楽しみ方などを、写真や映像から学びました。後半は、ブックスタートで赤ちゃんに手渡される絵本を1人1冊手に取り、ペアで交互に読み聞かせをすることを通して、絵本を読んでもらう赤ちゃんの気持ちや、読み聞かせをする読み手の気持ちをそれぞれ体感しました。
<学生のコメントシートから>
・ブックスタートは、言葉の発達を促したり、感性や想像力を育てるだけではなく、親子の絆を深めたり、大人の子育てへのストレスや不安を和らげる時間になったりと、メリットの多い素敵な活動だと思いました。
・映像から、絵本を読む際、赤ちゃんの顔をみて、赤ちゃんの反応にこたえながら、一文字一文字丁寧に読んでいる場面が印象的でした。私は早口で読んでしまったり、文字を読むのに必死で反応を見てあげることができていないと気づくことができました。
・絵本を読み聞かせしたり、(赤ちゃん役になり)読んでもらったりして、「絵で読む」、「声を聴く」、「気づきを伝える」ことの大切さを知ることができました。
・講義の中で、「幸せの根本には、愛され、受け入れられる感覚がある」という言葉が印象に残りました。絵本は、言葉や人間関係を育むツールでありつつ、親子の心の情緒にも良い影響を与える役割があると考えることができました。
これからボランティアや実習などで、子どもたちに絵本の読み聞かせをする機会も増えていきます。絵本と触れ合う時間が赤ちゃんや保護者にとってどのような意味を持つのか、また、赤ちゃんの身近にいる大人の一人として、自分はどのように関わっていけるかについて、あらためて考える大切な時間になりました。
科目担当:當銘美菜